社会保険労務士試験・論点ファイル

科目:労働安全衛生法

項目:長時間労働に関する面接指導

 

1.事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が「1月当たり80時間を超え」、かつ、「疲労の蓄積が認められる」労働者に対し、医師による面接指導を実施しなければならないが、この面接指導は、「労働者の申出」により行うものとされている。(平成31年4月1日の改正により、「100時間を超え」が「80時間を超え」とされています。)

 

●過去問(平成21年度出題改)

事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者に対しては、本人の申出の有無にかかわらず、面接指導を実施しなければならない。(×)

 

2.産業医は、面接指導に関し、要件に該当する労働者に対して、面接指導の申出を行うよう勧奨(勧告や指導ではない。)することができる。

 

●過去問(平成19年度出題)

労働安全衛生法第66条の8第1項に規定するいわゆる長時間労働者に対する面接指導に関し、産業医は、所定の要件に該当する労働者に対して、面接指導の申出を行うよう勧奨することができる。(○)

 

3.派遣労働者に係る面接指導は、派遣元(派遣先ではない。)の事業者に実施義務が課されている。

 

●過去問(平成27年度出題)

派遣就業のために派遣され就業している労働者に対して労働安全衛生法第66条の8第1項に基づき行う医師による面接指導については、当該労働者が派遣され就業している派遣先事業場の事業者にその実施義務が課されている。(×)

 

4.面接指導の結果に基づく医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、「遅滞なく」行わなければならない。(健康診断の結果に基づく医師等からの意見聴取は、原則として、健康診断が行われた日から「3月以内」に行わなければならない。)

 

●過去問(平成25年度出題)

事業者は、面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、面接指導が行われた後、遅滞なく、医師の意見を聴かなければならない。(○)

 

5.面接指導の結果の記録の保存期間は、5年間(3年間ではない。)である。

 

●過去問(平成25年度出題)

事業者は、面接指導の結果に基づき、法定の事項を記載した当該面接指導の結果の記録を作成して、これを5年間保存しなければならない。(○)