ろんてんのど飴・労働一般

第9回は、労働一般(30)です。(色塗り部分は、「選択式」も意識してください。)

 

【労働契約法】

1.労働契約法における「労働者」とは、使用者に使用されて労働し、賃金を支払われる者をいうとされており、これに該当すれば家事使用人についても同法は適用される。(テキストP8)

 

2.労働者及び使用者が労働契約を締結する場合において、使用者が合理的な労働条件が定められている就業規則を労働者に周知させていた場合には、労働契約の内容は、その就業規則で定める労働条件によるものとする。(ただし、労働契約において、就業規則の内容と異なる労働条件を合意していた部分(就業規則で定める基準に達しない部分を除く。)については、その個別の合意の内容が優先される。)(テキストP10)

 

3.使用者は、期間の定めのある労働契約について、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならない。(テキストP13)

 

【最低賃金法】

4.地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならない。(下線部分を地域別最低賃金決定の3要素という。)(テキストP17)

 

5.派遣中の労働者については、その派遣「先」事業場の所在地を含む地域について決定された最低賃金額が適用される。(テキストP17)

 

【賃金支払確保法】

6.未払賃金の立替払事業により立替払いされる賃金は、原則として、未払賃金総額に100分の80を乗じて得た額であるが、当該未払賃金総額については退職日の労働者の年齢によって限度額が設けられており、その限度額は、「30歳未満」である者については110万円、「30歳以上45歳未満」である者については220万円、「45歳以上」である者については370万円とされている。(なお、未払賃金総額が2万円未満の場合は、立替払いの対象とならない。)(テキストP18)

 

【労働施策総合推進法】

7.常時雇用する労働者の数が「300人」を超える事業主は、中途採用により雇い入れられた者の数の割合を定期的に公表しなければならない。(具体的には、おおむね1年に1回以上、公表した日を明らかにして、直近の3事業年度について、インターネットの利用その他の方法により、求職者等が容易に閲覧できるように行わなければならない。)(テキストP21)

 

8.事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。(下線部分がいわゆるパワーハラスメントの定義)

注)上記の規定は、中小事業主については、令和4年3月31日までの間、「努力義務」とされている。

(テキストP21)

 

9.事業主は、優越的言動問題に対するその雇用する労働者の関心と理解を深めるとともに、当該労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう、研修の実施その他の必要な配慮をするほか、国の講ずる広報活動、啓発活動その他の措置に協力するように努めなければならない。(優越的言動問題とは、いわゆるパワーハラスメントのことを指す。)(テキスト未記載)

 

【職業安定法】

10.無料職業紹介事業の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して「5年」であり、更新を受けた場合における許可の有効期間は、更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年である。(なお、有料職業紹介事業の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して「3年」であり、更新を受けた場合における許可の有効期間は、更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年である。)(テキストP23)

 

【労働者派遣法】

11.派遣元事業主は、その雇用する派遣労働者と派遣先に雇用される通常の労働者の不合理な待遇差を解消するため、法30条の3に基づく「派遣先均等・均衡方式」又は法30条の4に基づく「労使協定方式」のいずれかにより、当該派遣労働者の待遇を確保しなければならない。(テキストP31)

 

12.派遣先は、派遣就業に関し、所定の事項を行わせるため、派遣先責任者を選任しなければならない。ただし、当該派遣労働者の数に当該派遣先が当該事業所等において雇用する労働者の数を加えた数が「5人」を超えないときは、派遣先責任者を選任することを要しない。(テキストP32)

 

【高年齢者雇用安定法】

13.高年齢者雇用安定法において、「高年齢者」とは、55歳以上の者をいう。

 

14.高年齢者就業確保措置のうち、「65歳以上継続雇用制度」には、事業主が、他の事業主との間で、当該事業主の雇用する高年齢者であってその定年後等に雇用されることを希望するものをその定年後等に当該他の事業主が引き続いて雇用することを約する契約を締結し、当該契約に基づき当該高年齢者の雇用を確保する制度も含まれる。(テキストP34)

 

15.創業支援等措置により高年齢者就業確保措置を講ずる場合、事業主は、創業支援等措置の実施に関する計画を作成し、当該計画について、労働者の過半数で組織する労働組合等の同意を得る必要がある。(なお、「創業支援等措置」とは、雇用以外の措置であって、高年齢者等の希望に基づき、70歳まで継続的に業務委託契約等を締結することにより、その者の就業を確保する措置をいう。)(テキストP34)

 

【障害者雇用促進法】

16.一般事業主の障害者雇用率は、100分の2.3である。(したがって、雇用労働者数が常時43.5人以上の一般事業主に、障害者雇用義務が発生することになる。)(テキストP36~37)

 

17.雇用労働者数が常時「43.5人」以上の一般事業主は、毎年「6月1日」現在における対象障害者の雇用に関する状況を、「翌月15日」までに、厚生労働大臣(公共職業安定所長)に報告しなければならない。(テキストP37)

 

18.厚生労働大臣は、その雇用する労働者の数が常時「300人以下」である事業主からの申請に基づき、当該事業主について、障害者の雇用の促進及び雇用の安定に関する取組に関し、当該取組の実施状況が優良なものであることその他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定を行うことができることとされており、この認定を受けた事業主は、厚生労働大臣が定める認定マーク(もにす)を商品等に付することができる。(テキストP37)

 

【短時間・有期雇用労働法】

19.事業主が、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。(いわゆる「均衡待遇」の規定である。)(テキストP40)

 

20.事業主は、常時「10人以上」の短時間・有期雇用労働者を雇用する事業所ごとに、指針に定める事項その他の短時間・有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項を管理させるため、短時間・有期雇用管理者を選任するように努めるものとする。(テキストP42)

 

【男女雇用機会均等法】

21.募集・採用、配置、昇進、教育訓練、職種の変更及び雇用形態の変更に関し、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ないケースでは、男女雇用機会均等法8条(女性労働者に係る措置に関する特例)により違法ではない措置を具体的に明らかにしているが、この「相当程度少ない」とは、我が国における全労働者に占める女性労働者の割合を考慮して、「4割」を下回っていることをいうものである。(テキストP42)

 

【育児・介護休業法】

22.介護休業は、対象家族1人につき、通算して「93日」に達するまで、「3回」を上限として、分割して取得することができる。(テキストP47)

 

23.子の看護休暇は、日単位での取得を原則としているが、時間単位(具体的には、時間(1日の所定労働時間に満たないものとする。)であって、始業の時刻から連続し、又は終業の時刻まで連続するもの)で取得することもできる。(介護休暇についても同様である。)(テキストP48)

 

【労働組合法】

24.労働者と使用者又はその団体との間の労働条件その他に関する労働協約は、書面に作成し、両当事者が署名し、又は記名押印することによってその効力を生じる。(したがって、たとえ両当事者の合意があったとしても、書面に作成されていない場合には、その効力は生じない。)(テキストP57)

 

25.一の工場事業場に使用される同種の労働者の「4分の3以上」の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該工場事業場に使用される他の同種の労働者に関しても、当該労働協約が適用される。(テキストP57)

 

【個別労働関係紛争解決促進法】

26.紛争調整委員会によるあっせんは、委員のうちから会長が事件ごとに指名する「3人」のあっせん委員によって行う。(テキスト未記載)

 

【中小企業退職金共済法】

27.退職金共済契約は、被共済者ごとに、掛金月額を定めて締結するものとされているが、当該掛金月額は、被共済者1人につき、5千円(短時間労働被共済者にあっては、2千円)以上3万円以下でなければならない。(テキストP61)

 

【次世代育成支援対策推進法】

28.一般事業主であって、常時雇用する労働者の数が「100人」を超えるものは、行動計画策定指針に即して、一般事業主行動計画を策定し、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。(女性活躍推進法における一般事業主行動計画の策定等を義務付けられているのは、常時雇用する労働者の数が「300人」を超える一般事業主である。)(テキストP62)

 

【女性活躍推進法】

29.常時雇用する労働者の数が「300人」を超える一般事業主は、職業生活を営み、又は営もうとする女性の職業選択に資するよう、その事業における女性の職業生活における活躍に関する一定の情報を定期的に公開しなければならない。(テキストP63)

 

【若者雇用促進法】

30.厚生労働大臣は、常時雇用する労働者の数が「300人以下」の事業主からの申請に基づき、当該事業主について、青少年の募集及び採用の方法の改善、職業能力の開発及び向上並びに職場への定着の促進に関する取組に関し、その実施状況が優良なものであることその他の厚生労働省令で定める基準に適合するものである旨の認定を(ユースエール認定)行うことができる。(テキストP64)