必勝!社会保険労務士試験・第5回

本日は、前回に引き続き「記憶の方法」についてお話ししたいと思います。
まずは「勉強のスタイルを決める」これが大切です。
具体的には、以下の「スリーステップ・プラスワン方式」をお勧めします。
1.基本テキストをざっと読む。このとき分からないことがあっても立ち止まらず、とにかくここまでと決めた範囲を読み切る。(受験講座を受けていらっしゃる方であれば、これは予習にあたります。)
2.基本テキストをしっかり読み込む。一つの項目について読み終えたら、ポイントとなる箇所にマーキングを行う。(受験講座を受けていらっしゃる方であれば、これは授業にあたります。)
3.2.でマーキングを行った箇所(1ページあたり5つ程度)についてのみ覚える。(受験講座を受けていらっしゃる方であれば、これは復習にあたります。)
そして、「プラスワン」ですが、3.について定期的にメンテナンスを行います。
以上のことをルーティンワークにして、これを来年の5月まで続け、しっかりと基礎を固めて行きます。(これで、合格するための8割の論点を押さえることができます。)
社労士試験が現在の形式「選択式+択一式」になったのは、平成12年度から(その前は「記述式+択一式」、もっと前は「論述式」もありました。)ですが、その後約10年間はいわゆる枝葉の知識を問う「難問・奇問」の得点が合否を分けていました。したがって、当時は「基本テキストの隅々まで覚えておかないと合格できない」と言われていました。
それがここ数年、大きく様変わりしています。基礎をしっかり固めておけば(ギリギリではありますが)合格に手が届く問題構成になっているのです。
これには当然理由があります。私は平成13年度に受験しましたが、当時の基本テキストの情報量と現在のそれとを比べると、その量が約2倍に膨れ上がっています。相次ぐ法改正(改正といっても、古いものを新しいものに変えるといった単純なものは少なく、古いものに新しいものを加えて行くといったものが圧倒的に多い)や労働契約法を初めとする新しい重要法律の成立によって、いわゆる試験範囲が大幅に広がったことによります。中には「労務管理」のようにそのあおりを受けて、依然として試験範囲に含まれているもののほとんど出題されなくなってしまったものもあります。
一方、本試験の問題数にまったく変わりはありません。ということは、以前のように細かい知識で合否を分けるようなことができなくなっている(それをしてしまうと、合格者が極めて少数になってしまい、資格試験として成り立って行かない)のです。
ここ数年の本試験問題を分析すると、基礎知識(この量が格段に増えている)をどれだけ確実に記憶しているかが合否の分かれ目になってきていることが良く分かります。
結論として、基本論点を繰り返し学習して記憶を蓄積していくことが合格への第一歩となるため、最初にお話ししたスリーステップ・プラスワン方式が有用となるのです。
次回は、「記憶の方法」のバリエーション「図にする、絵にする、勝手解釈を作る、語呂合わせを作る、誰かに例える、電話番号にする、音読する、会話をする・・・」についてお話ししたいと思います。

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